フォトグラファー
足達奈穂が、
オーストラリアで
見つけたこと。
孤独を否定したくない
――
展示「apart」について伺います。今回展示される作品は、いつ、どこで、どういう思いで撮られた写真でしょうか?
足達
全て一人で街探索だったり、何となく散歩をしている時に撮った写真ですね。
元々乗り物が好きで、バスやフェリー電車の写真が無意識に多かったりします。
――
東京で撮る写真と違いはありましたか?
足達
東京の街歩きの時は激しくシャッターをきってましたが、オーストラリアでカメラ首にぶら下げて3時間歩いて1枚もシャッターをきらなかったりしたことはよくありました。
自分でも不思議でしたね。
足達
目に焼きつけたい風景と写真に記録したい風景は自分にとって比例しないということを知った気がします。
――
展示に際して写真集ZINE「apart」も発表されました。ギャラリーフィルモとしても制作に携わらせていただいたZINEですが、仕上がってみていかがでしたか?
足達
バラバラの写真だったものが一冊の本として形になってから見えてくるものがたくさんあって、何とか希望を見出そうと葛藤の中で撮った瞬間だらけだと感じました。
――
ZINE制作のお話をいただいてから実際にレイアウト作業する際、奈穂さんの写真をたくさん見ました。葛藤の中にある希望のようなものを感じたのを覚えています。
足達
孤独な自分を投影したものが多いな、とも思います。
美しいオーストラリアだからこそ、見返していてとても安らかな気持ちになるし、今後の自分にとってパワーとなってくれるような大好きな本となりました。
――
「apart」を誰に届けたいでしょうか?
足達
色んな方々に見ていただけることが一番の願いですけれども、孤独を感じていたり何だか無力さを感じている方たちに寄り添えたら嬉しいです。
――
孤独がひとつのキーワードになっていますよね。
足達
私は孤独を否定したくないですし、力がないときだって絶対に誰にでもあること。
それらを肯定し、エネルギーを感じてもらえたら本望です。
――
孤独という言葉はネガティブなイメージもありますが、孤独を肯定している人もいるんだという事実は、多くの人がエネルギーをもらえるのではないかと思います。
足達
それとオーストラリアに縁がある方達にとっても懐かしいなと思ってもらえたら嬉しいです。
――
現在は日本に帰国されて、これからは日本で活動されることになるかと思いますが、今後のご予定は?
足達
東京に限らず、いろいろな土地に行って撮影したいです。
マガジンのような紙媒体のものを作れるようにただいま勉強中です。
――
奈穂さんが撮る地方の写真も興味があります。紙媒体については、当方でもまたお手伝いさせていただけたらなと思います。
足達
これまで日本で活動できなかった分、駆け抜けたい気持ちもありますが体が資本なので無理せずできる範囲でのペースでやりたいことを一つずつ実現できたらいいなと思っています。
――
本当、体が資本ですもんね…。長い質問にお答えいただいてありがとうございました。最後に一言だけお願いできればと思います。
足達
それではギャラリーフィルモにてお会いしましょう!!
――
ありがとうございました!
――
足達奈穂さんの写真展「apart」は2021年4月28日(水)~5月4日(火)各日11:00~19:00まで開催されます。会場へのアクセスやギャラリーの情報はギャラリーフィルモのWebサイトまで!
> ギャラリーフィルモWebサイト
ギャラリーフィルモを運営する(株)アトリエフィルモでは、作家様のZINE制作や各種印刷物のデザイン・レイアウト・Webサイト構築などをサポートさせていただいております。
今回の足達奈穂さんのZINE制作やDM制作、こちらの特設Webページの制作も弊社で行っております。 ご興味がありましたら、ぜひ一度ご相談くださいませ。
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