ギャラリーフィルモ 足達奈穂写真展 apart

apart

フォトグラファー
足達奈穂が、
オーストラリアで
見つけたこと。

写真と生きること

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そもそものお話になりますが、写真を撮り始めたのはいつ、どういうきっかけだったんでしょうか?

足達
取り壊される前の高架下建築の記録を撮っていたことがきっかけでした。2014年ごろですね。
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高速道路や線路の高架下の風景は、東京ならではという感じがします。
足達
高架橋や工事現場など直線がたくさんある巨大建築物が変わらずずっと好きですね。
――
今回オーストラリアで撮られた写真にも、工事現場の写真がいくつかありました。奈穂さんの写真ルーツはその辺りにありそうですね。
足達
学生の頃から写真を撮ることは好きでしたが、写真家としての活動に繋がる写真を撮っていたのはこの時だと思います。
――
写真家としてのこれまでの活動についてお伺いしたいです。
足達
2016年より”boys in tokyo sentimental” という東京のそれぞれの街をテーマにしたzineを発行していて、現在vol.3まで出ております。
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「向島」「十条」「本郷三丁目」など、東京の街ごとにモデルさんが分かれているのが面白いです。
足達
それぞれの街ごとに違う男の子に登場してもらい、街並みに溶け込んでもらっています。
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オーストラリアではどんな活動をされていましたか?
足達
シドニーでもこれらの写真の個展を開催することができ、本当に幸せなご縁に恵まれました。
シドニーのブックフェアにも自分のzineを引っ提げて出展できたのがとても良い思い出です。

その他の活動に関してはホームページを見てもらえたら嬉しいです。
> https://www.naoashidachi.com
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奈穂さんはこの他「your night magazine」というweb magazineを運営されています。詳しく伺いたいです。
足達
以前 ”your night tokyo 弱い人は夜” というzineを出したのですが、それが派生したweb magazineです。
不安でしょうがなかったり、生きづらさを感じている方たちに安心を伝える媒体を作りたくて始めました。
足達
私自身、自律神経失調症をこじらせて20代前半からパニック障害と一緒に人生を歩んでいます。
そんな病気と何年も付き合っていくうちに、こんな私でも皆に「大丈夫だよ」と言える役割がもしかしたらできるのではないかと思って写真や文章を発信しております。
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奈穂さんの勇気に励まされる方、たくさんいると思います。
足達
インスタやwebで記事を公開していましたが、やはり紙媒体のマガジンにしたいと強く思っているので現在企画中です。

これまでの記事はインスタグラムで公開
> @yournight_mag | Instagram
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写真を軸とした幅広い活動ですね。色々な表現方法がある中で、どうして奈穂さんにとっては写真だったのでしょう?
足達
難しい質問です。。
無意識に自分を投影できるツールだからかな。。
単純に記録オタクだからかもしれません。
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難しい質問にお答えいただきありがとうございました!次の章では今回の展示「apart」について詳しくお伺いします。
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※追記
フィルムカメラをやる方が気になる情報。奈穂さんが愛用しているカメラとフィルムを教えていただきました。

【カメラ】
Contax t2・Canon a1・Lomography LC-A
【フィルム】
Kodak potra400・Fuji venus800・Lomography800