フィルムと旅した日々 -茨城・土浦篇-

フィルムカメラ1本で旅に出る「フィルムと旅した日々」シリーズ(シリーズと言いながら初回)
茨城県は霞ヶ浦を有する土浦までの旅の記録。

旅のお供はKODAK FunSaver。
KODAK版「写ルンです」といった感じ。
ISO800あるので、写ルンです(ISO400)より暗いところに多少強そうではある。

そもそも何かフラッシュ不調でまったく焚けなかったのだが!(言えば取り替えてくれたと思うが時間が無く…)
…なので、屋内は割と暗めだけど、映るのは映る。
写真は今回の旅の案内人、yu.ka.さんとcoteさんと旅の終わりに食べた、北関東中心の和食チェーン店「坂東太郎」の味噌煮込みうどん。

寒い日だったので、このほくほくのボリュームたっぷり味噌煮込みうどんが体に染みたのであった。
世田谷から土浦に降り立つ

時刻は9時45分。
寒い。
上着を持ってくればよかったと後悔するも、家に戻る時間は無い。
京王線に乗り込み、一路、土浦へと向かう。

お昼になる前に土浦に着いた。
道中の写真を撮らないと旅感が出ないではないか…!
ということに気がついたが後の祭り。

土浦駅構内。
いたるところが改装されたと思われる令和仕様。
星野リゾートの宿泊施設が駅構内にあるのは驚いた。
(構内はこんなに暗いわけではなく、単にフラッシュが効かなかったため。以下、屋内の暗めの写真は以下同文)

駅を出てすぐの土浦市役所。
イトーヨーカドーみたいだなと思ったら、本当にヨーカドーだったらしい。

駅でyu.ka.さん(右)とcoteさん(左)と合流し、駅からすぐのMALL505へ。
つくば万博が開催された昭和60年にオープンしたショッピングセンターだ。
この昭和と平成を駆け抜けた感がたまらない。

恐らく2割くらいしかもうテナントが無さそうだった。
が、新規オープンしているお店があったり、テレビ番組が来ていたりとなかなか奥が深かったMALL505。
coteさんは高校が土浦駅の近くだったそうで、部活仲間とこちらのお店「かつら」で、もんじゃ焼を食べていた記憶があるらしい。青春。
そもそもなぜ土浦なのか

土浦に来た理由。
それは、ギャラリーフィルモで開催された写真企画展「まちのあと -I’ll never forget you.-」がきっかけだ。

「まちのあと」に出展してくれたyu.ka.さんとcoteさんが、最終日にギャラリーに来てくれた時、思いつきで「この景色をめぐる旅とかしたいですね〜!」と言ったら…

ノリが良く大変おやさしいお二人より「いいですね〜!」というご返答をいただき。
「これは早く実現したいぞ!」と思うに至りて、さっそく日程を組んだという旅の背景である。
まちのあとをめぐる旅



聖地巡礼よろしく、yu.ka.さんが展示してくれた写真の風景を求めて土浦駅周辺を歩く。
スタンプラリーみたいで面白かった!(yu.ka.さんは写真をプリントして持ってきてくれた!ありがとう!)

土浦のゆるキャラ「つちまるくん」を眺める一行。

気になる看板もちらほら。

土浦城跡の亀城公園を散策。

やはり寒くて、思わずイオンで服を買ったの図。(付き合わせてすみません!)
一路、霞ヶ浦へ

駅周辺を散策した後、霞ヶ浦へ。
小雨がぱらつく中たどり着いたのは、鹿島海軍航空隊跡(大山湖畔公園)付近の霞ヶ浦を望むスポット。
(鹿島海軍航空隊跡は営業時間外で入れなかった…)


波が寄せているが、海のそれとは違うリズムの波音でとても心地よかった。



雨で滞在10分とかだったと思うけど、写真を見ると、この時のひんやりした空気と、霞ヶ浦の思い出がよみがえる。
正直、天気はずっと悪かったし、気温も低かったので、写真を撮るコンディションとしてはよくはなかったとは思う。(何を狙うかにもよるが)
だけど、写真を撮りに行く旅というのは、いい写真を撮りたいという目的もあるが、この日この時の空気とか思いとか感情とか、そういう写真を撮りに行く行為自体を楽しむ目的もあると思う。

何てことないこのラーメン屋さんの写真は、皆でラーメン屋さんの話をしていた流れで撮ったお気に入りの一枚。
絶妙に知っている人と知らない人が分かれる地方のお店の話題の中で、ちょうど信号待ちで撮れた写真だ。

私は、誰かの個人的な思い出話を聞くのが好きだ。
そして、個人的な思い出を写した写真が好きだ。
なんとなく自分の気になるで撮られた何気ない写真。
そういう、誰かの生活の中で撮られた個人的な写真を見たい私のような人も、少なからずいるんじゃないかな。
小さなギャラリーで写真展をやっていると、そう思う。

フィルムと旅した日々
これからも私的な写真を撮りたいし、誰かの私的な写真を観たい。
土浦旅の写真あれこれ(スマホ版)
スマホで撮った土浦旅の写真(名産品・ごはん・お店・お土産など)を最後に掲載します!



KODAK FunSaverのフラッシュが焚けなかったので、coteさんの聖地巡礼はスマホ写真で撮りました。
暗い中でスポットを見つけた時はテンション上がりましたね。



駅周辺、中城通りのあたりは風情たっぷり。



喫茶「蔵」さんでいただいたツェッペリンカレー。
1929年、ドイツの飛行船ツェッペリン号が世界一周をしていた際に、土浦(正確には隣の阿見町の霞ヶ浦飛行場)に着陸し、乗組員にカレーを振る舞ったことから名物化したようです。
土浦特産のレンコンが添えられ、ごはんはツェッペリン号の形になってます。


土浦といえばレンコンとツェッペリン…と記憶に刻まれました。

千歳烏山のギャラリーとしては、他人とは思えない土浦烏山簡易郵便局。


どら焼きも有名な土浦。すぎやまさんのどら焼きを食べながら帰路につきました。

改めまして、yu.ka.さん運転ありがとうございました!(バックミラーにぶら下がっているのは江の島で買ったくらげとのこと)
こんな旅ができたのも、yu.ka.さんが最初にギャラリーを見つけてくれたからです。
出会いに感謝する日々です。
ありがとうございました!

世田谷・千歳烏山のギャラリーフィルモ店主。フィルムカメラをはじめとした、ノスタルジックな写真好きを集めて、日々何かを企てている。

